大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)15 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人谷口一長上告趣意第一点について。

所論は、原審の裁量に属する刑の量定を非難するものである。されば、法律審適

法の上訴理由となし難い。

同第二点について。

しかし、刑法一八条の規定は、旧刑訴三六〇条一項の罪となるべき事実に対する

適用条文ではなく、罰金不完納の場合における労役場の留置期間を定むるときの準

拠法規たるに過ぎないものであるから、同条による期間を定めるには現実に同条に

則りその所定の範囲内においてこれが期間を定め判決の主文においてこれを言渡し、

判決の理由においてその旨説明するを以て足り特に同条の規定をその理由中に明示

するの必要はないものと解するを相当とする。そして、本件において言渡された労

役場留置期間は、刑法一八条に則り、その所定の範囲内において裁定されたもので

あること明瞭であるから、同条を判決の理由中に明示しなくとも原判決に影響を及

ぼさないこと明白であるといわなければならない。されば所論は採るを得ない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 竹原精太郎関与

昭和二五年四月二〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 岩 松 三 郎

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